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31

■▼

「あうっ」平井の声。

ついに平井が口を放した。

 

「・・・・ああああ・・・」

俺たちの目の前で反り返って悶絶する平井。反対側でぐちゅぐちゅと大きな音を立てる橘。

橘が平井の筋張った太い足を大きく開き、その間に深く頭を突っ込んで揺らしている。

 

「ぐへっ」

顔も坊主頭も全部真っ赤にして敗北を拒む平井。

歯をぐっと食いしばる。・・・でも視線は微妙にとろけている。

 

橘の頭がやや横向きに変化。

「おうっ」

平井の体も大きくねじれる。

「―――くっそ、あうう」

平井の頭が右に左に揺れる。

 

「やばかったら我慢しないでギブアップしろよー」

「うっす、大丈夫っす」

顔をゆがめながら門馬の声に応える平井。

それにしても平井はよく粘る。ここまで一方的に責められて心が折れないだけでも立派だ。

 

第一試合場をちらっと見ると、そっちの方は落ち着いている。

重岡は相手をしとめ損なったようだ。

 

平井の堂々たる体躯が大きくねじれ、右足が宙でわなわなと震える。

まだ耐える。・・・まだ耐える。

橘は同じ責めをやめない。相手が効いてるときは下手に責め手を変えないのがマラ責めの鉄則だ。

ギブアップを必死にこらえる平井。まだ負けない。・・・まだ負けない。

 

 

橘が平井の亀頭をべろりとなめた。

「ぐおっ―――」

平井の下半身がビクンと震える。

「・・・《ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ》あああああああっ・・・!!」

喉のそこから搾り出すような声を出し、橘の舌技をこらえる。

 

「・・・・・・!!」

いきなり平井が無言で橘の尻をバンバンバンバンと叩いた。

「いっぽん! それまでぇ!」

吉岡のでかい一声が道場に響きわたる。

橘が口をはなすと平井のマラがぶるんと飛び出し、どくん、どくん、とザーメンを吐き出した。

 

 

おおおー、という会場の声。

橘が平井を一方的に攻め落としてしまった。

「橘さんつえぇ~」

自分の心をギャラリーの一人がそのまま代弁する。

「っしゃー!」

橘が起きあがって、ニコニコしながら右手を突き上げる。

「あああー・・・」

平井はぴくぴくと痙攣を残しながら、悔しそうに上を見上げて動かない。

相手をいかせるどころか、技の一つも出せないまま敵の軍門に下ってしまった。

 

「ちっきしょお・・・」

うめき声を上げながら、なかなか腰を上げることができない平井。

吉岡に促されて素早くタオルでザーメンを拭き、すっくと立ち上がる。

「すいません、急にこみ上げてギブアップ言えなかったっす・・・」

平井が頭を下げると橘がにっこり笑って応じる。

「俺の技、効いた?」

「・・・ええ、完敗っす・・・」

屈辱に顔をゆがめながら平井が手を差し出す。橘ががっちりとそれを握り返す。

 

こう見ると、橘のマラもガッチリと立っている。

本当に橘の完勝だったのか。・・・それは本人達にしか分からない。

 

 

 

32

■▲▼

「あうっ」

第一試合場。・・・今度は重岡の声が響く。

 

「くっ・・・あはあっ・・・」

またも形勢逆転。今度は重岡が加藤に攻め込まれて苦しんでいる。

重岡のどっしりした身体によく似合う太マラに、加藤がスッポンのように取り付く。

ジュポジュポと音を立てて攻め込む。重岡の右足が畳を押さえて小刻みに震えている。

 

「よしいけー! いかせろー!」

ギャラリーから声が掛かる。

 

「ぐはああーっ・・・」

重岡が赤鬼のような顔をして相手の技をこらえる。

ここはこらえるしかない。下手に攻めに出ると相手の技が決まってしまう。

畳に手を突き、ハァハァ言いながらヤマが通り過ぎるのを待つ。

今この瞬間も、いかにも足腰の強そうな重岡の股ぐらに加藤が取り付き、しきりに頭を振り立てる。

突っ張ったマラが深々と入る。いったん固まったマラは自分の力で元に戻せない。

重岡は完全に加藤の術中にはまっている。

今重岡にできることは、加藤の責めを再びやり過ごすことだけだ。

 

「おおおうっ」

重岡の湿った声が会場に響き渡る。試合で相手に押されまくる屈辱。

目の前に相手のたくましくそそり立った太マラがある。

あの薄紫色の裏スジをなめれば効くのはわかってる。さっきも、もう少しで・・・。

必死に心を鎮める重岡。もう少し・・・もう少し・・・。

 

加藤が、ぐりんと頭を回した。

くんっと重岡の腰が跳ねる。

また頭を回す。

重岡の短い足がぐいっと伸びる。

効いている。我慢汁のしょっぱい味わいが加藤の口全体に広がる。

加藤がうまそうに舌を動かし、カリ全体をなめ回しながらこれを味わう。

 

重岡の腰がぴくんと突き出す。鼻息が加藤の下腹にかかる。

重岡の右足が前に出る。次に左足。 そして腰。

重岡の動きの全てを、加藤はがっちりと受け止める。

・・・逃がさない。・・・逃がさない。

 

 

「くっそ、だめだ・・・」

重岡の絶望的な声。

バンバンバンと加藤の尻を叩く。

口を離すと重岡の体がびくん、びくん、と震え、暖かい液体がジュジュッと勢いよく噴き出す。

 

「いっぽん! それまでぇ!」

吉岡の声が道場内に響きわたった。

 

「よおおおーし!」

加藤が横になったまま、渾身のガッツポーズを出す。

「はぁっ、はぁっ、・・・」

重岡はギュッと目をつぶり、ハァハァと息を切らしている。

まだ体全体が痙攣している・・・最後は、逃げられなかった。

 

 

吉岡に右手を挙げられ、重岡のザーメンを腹から肩にべっとりとつけた加藤がニコニコ笑っている。

まだ大きく勃起している。・・・・もう5分は元に戻らないだろう。

それにしても身を削るようなすごいイカセ合いだった。

 

勃起の収まらないマラをぶらつかせながら、道場奥に二人で歩いていく。

これでベスト4がそろった。荒井・中村・加藤・橘の4人である。

 

 

 

33

■▲▼

「ええと、これから準決勝戦まで休憩になりまーす。真ん中で試合したい人がいたら受け付けますよー」

吉岡が両手をメガホンのように使い、ギャラリーに参加を呼びかけている。

「寺田君、やってきなよ。」

ハッと後ろを振り向くと、準決勝進出をきめた荒井がニコニコ笑って立っている。

「おお、準決勝おめでとうございます。」

そう言った矢先に左に目を移すと、荒井のすぐ右後ろに丸山が立っている。

「あっ、いえ・・・」

「ずっと観戦しててたまってるんだろ?ほら、それ・・・」

荒井が俺のとまどいを意に介さないように、俺のふくらみきった黒ビキニを指さす。

俺は反射的にそれを隠し、ヘヘヘと笑う。

 

「試合したい人、いませんかー」

「はい!」

俺が吉岡に向かって手を挙げた。

「おっ、Eランクの寺田さんですね。どうですか?相手したい人いますかー?」

吉岡が声をかけると、向こう側のギャラリーの中から「はい」と手が挙がる。

少し背の低い、よく陽に焼けた男だ。Eランクのアンクルベルトをつけている。

「おー、後藤さんかあ。こりゃいい勝負になりそうだなあ。はい、他にいますかー。」

吉岡はニコニコと進行を続けている。

後藤という男はがっちりと鍛えられた堅太りの体。

ジムなどで作られたものではなさそうだ。体重も85キロ近くあるだろう。

膨らんだ黒いビキニがよく似合っている。

視線に気づいた後藤と、礼を交わす。

こいつとやるのか。・・・勝てるかなあ・・・。

「へえ、ごつい顔してんなあ。新顔かなあ?」

荒井が答えを求めるように丸山に目を移す。丸山も首をひねってみせる。

新顔対決か。・・・Eランクとはいえ、油断のできない相手だ。

 

俺と後藤が第一試合場に進んでいく。あともう二組が一緒に試合をやるようだ。

Cランクと・・・もう一つはEランクか。

俺が試合場に正座すると、後藤が鋭い目をこちらに向けてくる。

にらんでいるという風ではないが、威圧感のある面がまえだ。

「いくまでやるか、ギブアップまでやるかは自由です。やるまえに各自で決めて下さい。」

「・・・いかせちまっていいよな?」

後藤がよく通る低い声で聞く。

おもわず俺のマラがピクッと反応する。

「いいっすよ、俺は。・・・後藤さんはどうなんすか?」

質問の意図を察し、後藤の濃い眉がクイと上がる。

「・・・おう、いいよ。」

 

「はい、じゃ組み合って下さい。」

そろってビキニを脱ぐ。

後藤がビキニを下ろすと太い足の間で元気のいいマラがポンと跳ね上がる。

マラは俺と互角か、少し小さいかもしれない。

少し見合った後、69の体勢になる。

後藤の上反りマラが俺の顔の前に突き出される。うまそうだ。

 

「はじめぇ!」

俺と後藤ががっぽり組み合った。

 

 

 

34

■▲▼

ぐじゅ、ぐぽじゅぽ

舌技の打ち合い。互いの亀頭に、唾液をたたえた舌をヌルヌルと絡ませる。

今のところは互角だ。後藤の技は巧みでポイントを突いているが、俺が腰を動かすほどではない。

後藤もおそらくそんなところだろう。きっちり立っているわりに、膝はまだ動かない。

 

後藤の肉棒は太い。プラムのようにでかく赤黒い亀頭は、しゃぶりごたえ抜群だ。

がっちり勃起し、皮膚がパンと張ってて、うまい。

肉棒の先に舌を当て、頭を丹念に動かす。裏スジやカリを舌で滑らせる。

 

後藤の右足が浮く。・・・効いたか?

鼻息が俺のタマにかかる。効果は十分にあると見た。

 

しかし、後藤もうまい。

俺のマラを奥までがっぽりとくわえ込み、のどの奥で強く亀頭を擦り上げる。

平然と受けるふりをしているが、とっくにかちかちになっている。

持たせる自信はない。このまま責められ続けたら、5,6分持つか不安だ。

こんな男がEランクにいたとは・・・

 

後藤がどんな相手だろうと、Eランクとの戦いで負けるわけにはいかない。

俺も負けじと後藤のマラを奥までくわえ込み、形のいい亀頭を強く洗う。

ただぐちゅぐちゅ洗うだけじゃダメだ。大きく効かせて戦意を削ってやる。

俺は前屈み気味に後藤のマラをくわえ込み、喉で裏スジを何度もなぞる。

後藤の膝がぴくんと反応するのを感じる。

もっと責める。頭を振って亀頭を左右に遊ばせ、きつくなめらかに裏スジをこすり上げる。

「んん」という声とともに後藤の両足がピンと伸びた。

もう一息。場内も盛り上がってきた。

 

後藤の反撃。浅く亀頭をくわえ、舌をくねくね動かしてきた。

<んんっ>

俺の攻めを止めるつもりらしい。強烈な電気刺激が俺の脳を突き上げる。

たまらず膝を曲げて内腿を後藤の耳に擦りつけ、口を放して一つ息をつく。

会場が沸く。形勢逆転と取ったか。

<勘違いするなよ・・・ちょっとくすぐったかっただけだよ・・・>

 

調子に乗って後藤が俺のマラを深く押し込み、ガンガン頭を前後させてきた。

<あーっ>

後藤の喉がいいところに当たる。俺の官能メーターが上がってきた。

<やっべえ・・・これが狙いかよ・・・>

すごい速さで相手の頭が動いている。あのごつい顔に似合わぬ速攻だ。

<すっげえ・・・あう、すっげえ・・・>

 

 

「寺田くーん! せめろよー!」

荒井の太い声で我に返った。俺の攻めが止まっている。

<このやろう・・・>

もう一度後藤のマラを奥までつっこむ。

後藤の足が反応してクイと開く。

でかい亀頭が丸く俺の喉にはまる。

それにひっかけるように喉をこすりつける。

がっちり立っているので責め放題。太い竿が俺の口でヒクヒク反応するのがわかる。

普通のセックスだったら長時間何度もいたぶってやるところだが、今日は試合だ。

有無を言わせず、一気にケリをつけてやる。

 

体がごつくったって、マラには関係ない。

こうやって責めてやれば、いつか俺の責めに落ちる。

ねっとりと舌を使う。「んんっ・・・」後藤のふとい腰が跳ねる。

けっこう効いてんじゃねえか。・・・頼むよ。落ちてくれよ。

「ああ」口を離してうめき声を発する後藤。もうひと越えか・・・

 

「んんん・・・・」呻きながらもまた大きく頭を前後し始める後藤。

<ぐおお・・・効くう・・・>

激しいしゃぶり合い。がっちり互いの腰をきめ合い、弱いところを責め合う。

後藤のマラ先からガマン汁がどくどくと出てくる。

俺も効いている。後藤の口も俺のガマン汁でいっぱいのはずだ。

互いに長く持たない。もう一度真っ正面から斬り違える。

 

 

 

35

 

■▲

「あっあっ、いくっ!!」

「一本! それまでえー!」

 

がっぷり組んでる俺の後ろで門馬の大きい声が聞こえた。

一試合きまったようだ。Cランク戦かEランク戦かわからないし、確かめる余裕も

今の俺にはない。

後藤が小さく腰を揺らしながら、太ももを小さく開閉してみせる。

効いてるのはさっきから知ってる。俺が欲しいのは後藤のザーメンだ。

俺はさらに頭を激しく揺らし、この激しい理性の削り合いに食い込んで見せる。

 

・・・・・・

 

「おうっ」

突如後藤が口を離した。

 

<助かった>

チャンス。俺は後藤の雁首を強くくわえ込み、首を不規則に揺らしながらガンガン

舌技を打ち込んでいく。

「うんっ、うんっ」

後藤のむっちりした太ももが、俺の頭の両脇でばたばたと揺れる。

力強く立ち上がった肉竿。逆さにくわえ込む俺の口の中で下向きに反り上がり、

しょっぱい粘液を湧き出しながらヒクヒクと動く。

 

<・・・どんなに頑張ったって、マラだけはごまかせねえよな>

さらに攻める。舌をべろべろと当て、粘っこい音を立てながら首を振る。

「ぐはあああっ!」

俺の足の間で、後藤のホームベースのような顔がブンブンと左右に振れる。

 

レフェリーの吉岡が、後藤の前に伏せて何事かささやきかける。

「まっ、まだまだ!! まだまだまだ!!」

よがり狂う後藤。分厚い体がしきりに暴れる。

<そんなに暴れられちゃ、俺も責めにくいじゃねえかよ>

後藤の尻たぶを強く掴み、がっちりと下半身を固める。

「あうっ!」

後藤の足がピンと伸び、ブルブルと小刻みに震える。

「おっとーせ! おっとーせ!」

荒井・橘など、聞き慣れた人々の声が重なって聞こえる。

 

「・・・・」

後藤の声が聞こえなくなった。いよいよ土俵際か。

俺は同じ亀頭責めを愚直に続ける。できあがったいい流れを変える必要はない。

<いっけえええええええええええ>

俺の気合いの入った舌技が、試合場にぐちゅぐちゅぐちゅと響きわたる。

「・・・おおおおおおおおおおおおおおおおお・・・」

後藤の重低音の声が空気を揺らす。

 

 

「・・・おうっ・・・だめだ、だめだめ<バンバンバンバンバンバン>」

後藤のグローブのような手が俺の尻を何度も強くバンバンと叩いた。

「いっぽん! それまでぇ!」

俺が口を離すと同時に、ビンと真上に反り上がった男根から真っ白な粘液が噴き出す。

ワーッと歓声が起こる。長い責め合いに終止符がついた。

 

体を起こした俺に近寄り、レフェリーの吉岡が俺の右手を差し上げる。

パチパチパチと拍手が起こる。けっこうみんな見てくれてたようだ。

後藤はまだ息を荒くしながら仰向けに横たわっている。

マラも上を向いてピクンピクンと痙攣している。

しつこく攻めたし、正常に戻るには時間がかかるだろう。

人のことは言えない。俺のマラもまだカチカチだ。

・・・強敵だった。改めて後藤の陽に焼けた四角い顔をまじまじと見る。

 

 

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