26
■▼
向こうの試合だ。
「くっ―――おうん!!」
五分刈りの斎藤が口を放し、天井を向いてハァハァと息をしている。
ふてぶてしいまでに鍛え上げられた斎藤の身体が、幾分細身の中村にがっちりと
とりつかれ、股間を強くしゃぶられてヒクヒクと悶えている。
大きなピストン音。身体をねじってこらえる斎藤に、聞かせるようにスポンスポンと音を立てる。
「・・・・やべ・・・がっ・・・!!」
斎藤の腰が、責めをいやがるように中村の顔をかち上げる。
あえて中村はこれを受け、斎藤の18センチの先っぽが中村の喉壺にぐいと填る。
「ぐっへ」
斎藤はかなり効いている。眉こそしかめているが、視線は宙を遊んでいる。
この中村という男、威勢がいいだけでなくかなりの強者なのか。
「ほら対戦相手カチカチじゃんよぉ! 一気に仕留めてやれよぉ!」
例の一団が手を叩いてはやし立てる。
中村の振幅が速まる。斎藤のふくれあがったマラを裏返し、頭を素早く揺すり立てる。
「・・・あっく・・・あはあっ・・・!!」
斉藤の逞しい身体がバタバタと踊る。
その身体を操縦しているのは中村。太い操縦桿を、口先だけで操っている
「・・・ぐおっ!!・・・あっ・・・あうう!!」
しぶとくこらえる。でも中村の口に突き立った斉藤の太い柱は依然として脈が浮き、ヒクヒクと動いている。
「ああああああああ!!」
ついに斉藤の広い背中がえびのように反った。
顔を真っ赤にし、歯を食いしばり、視線を上に固定して身体をぶるぶる震わせている。
足を交互に動かすことで、今にもあふれそうなものを表面張力だけで必死に
押さえているような感じだ。
すごい根性。・・・頭が下がる。
しかし、その忍耐も終焉の時を迎えた。
「・・・・おおおおおおおっ!!!」
斎藤が中村の尻をバンバンと叩く。
中村が頭を離すと、まもなくデカマラからジュッ、ジュジュッと白い粘液が噴出される。
「いっぽん! それまでえ!」
どっと湧く会場。拍手と共に、中村が69の体勢から顔だけ上げて回りに応える。
「・・・力負けって感じですねえ・・・最後は完全に呑まれちゃったもんなあ。」
橘が右眉を上げる。
「―――くそおおっ!!」
まだ放出の痙攣の収まらない斎藤が、いかにも悔しそうに畳を拳でバンと叩いてみせる。自ら噴出してしまったザーメンを肩のあたりに浴び、ハァハァと荒い息をしている。
4分50秒、中村の完全勝利。
中村はすっくと立ち上がると、返り汁を胸につけたまま堂々と右手を突き上げて
シャワー室にゆっくりと歩いていく。
斉藤は吉岡から自分のタオルを受け取ると、畳に飛び散った自分の体液を丹念に拭き取っていく。
広く逞しい背中が丸まって哀愁を誘う。あそこまでの実力の差を見せられると無念さもひとしおだろう。
「・・・あああああっ!!」
今度は荒井の声だ。
27
■▲▼
今度は荒井の呻き声が試合場にひびき渡る。
荒井が丸山に股間深くとりつかれ、ガンガン責められて大きく反っている。
「・・・ぐおうっ・・・あうっ・・・」
例の「落とせ」コールの中、荒井が腰をヒクヒクと動かしている。
「・・・ぐおおおおう!!」
ここで丸山の高速ピストン。荒井の太い腰を固め、頭を小刻みにするどく動かす。
悶絶する荒井。ここで噴けば例のアンコ型よりも遙かに早いタイムだ。
「やばいなあ荒井さん・・・下手すると一気にきまっちまうぞ・・・」
橘が隣の男とともに、腕を組んで心配そうに試合を見つめている。
隣の男は「重岡」というらしい。緑のアンクルベルト、トーナメント表にも名前があった。
「丸山さんもすごいよ。荒井さんがあんなにもがいてるのにビクともしねえ。」
「いや、これで技がとけちゃったら荒井さんの反則負けだけどね。」
「・・・」
「ま、みんな自分の技できめようって思ってるからね。これまでそういう決着は見たことないよ」
荒井が頭を畳にバンバンと打ちつける。
頭の痛みで辛うじて丸山の責めに落ちるのを防いでいるようだ。
ライバルの技でいきたくない。 負けたくない。
そう言った気迫がビンビン伝わってくる。やはりただの対戦相手ではなさそうだ。
しばらくして荒井が向き直り、丸山の立ちきった男根をぐいっとつかみ、強く口に押し込む。
・・・どうやら、息を吹き返したらしい。
「・・・おおお・・・」
みんなの肩の力も同時に抜ける。よくあの攻めをこらえきったものだ。
「・・・あああっ!」
2分後。今度は丸山だ。
荒井の頭を両足で強くはさみ、上体を大きくひねって顔を畳につけている。
「・・・ぐお・・・・あう・・・・」
丸山がビリビリと効いている。足を真っ直ぐに伸ばし、宙に向けて強く突っ張る。
どんなに体を捻っても、腰だけは逃げられない。荒井の口にやや右向きに突き刺さった
丸山のマラが赤黒くふくれ、ひくひくと動いている。
「・・・あううっ・・・」
目がややトロンとしている。強く効いているようだ。
「荒井さーん! あまり強く責めるといっちゃうよー!」橘が大きなヤジを飛ばす。
「・・・くそっ・・・あっ・・・・」丸山が腰を震わせる。少しでも荒井の攻めをそらしたい。
荒井も小刻みに頭の向きを変え、いろいろな角度から丸山の亀頭を責めている。
「・・・うっ・・・あおっ・・・・」
丸山の体が踊る。・・・ふつうの男ならとっくに出しているはずだ。
ふと何を思いついたか、荒井が丸山の尻を持ち、敵の太竿を深々と口に押し込んだ。
「うんっ」
丸山の脚を両脇に絡め取ってがっちりと固め、敵の体が上になるようにゴロンと回転した。
「―――ぐはあっ!」
観衆がざわめく。・・・平井の技だ。
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■▲▼
「・・・あああああっ!!」
丸山の湿った声がマットに響く。
荒井が下から敵の太い足を強く絡め取り、かちかちの太マラを喉にぶすりと突き刺して頭を動かす。
「やっべ・・・あああっ・・・・」
丸山の満月のような顔が官能に大きくゆがんでいる。
先ほどの大攻勢から一転、逆に荒井の強烈な技を食って今にも堕ちそうである。
ギリギリと食いしばった歯の間からハッ、フッ、と短い呼吸音が漏れ聞こえる。
まだこらえる。・・・まだこらえる。
荒井の頭の軌道が小さな円に変わった。
「―――おおうっ!!」
丸山のたくましい裸体が左向きに大きくねじれる。
「かはっ」
半立ちの荒井の太マラを右頬に押しつけたまま、必死に呼吸を繰り返す丸山。
今まで必死にもがいていた身体が、ぴたっと止まっている。
動いているのは荒井の頭だけ。ここで下手に逃げに行ったら逆に技が強くきまってしまう。
すでに顔が耳まで真っ赤に染まっている丸山。
丸山・・・もうだめか・・・。
「もうだめっしょ、ありゃ・・・」
橘が目をぎらぎらさせながら試合を見ている。
次に自分の試合を控えている身でありながら、緑のビキニを大きく突っ張らせている。
「大丈夫っすか、次平井さんと試合なのに・・・」
思わずそう俺が聞くと、屈託のない顔で「やばいっすねえ」と橘が応えた。
「だってあの技のスペシャルバ-ジョンとやるんでしょ? やばいっすよ。」
といいながら、楽しそうに試合を見ている。
「ま、じたばたあがいても負けるときゃ負けるしね。・・・そうなる前に、頑張って仕留めてやりますよ。」
橘の目の光が、一瞬心なしか強くなったような気がした。
「・・・ああああいくううううううっ!」
丸山が突然下になった荒井の横尻をバンバンバンバンと叩いた。
荒井が軽く技を解くと、ぶるんと跳ね上がったマラから白い粘液がドピュッと勢いよく噴きだした。
「一本! それまでぇぇ!」
門馬の大きな声が道場に響きわたり、拍手と歓声が巻きおこった。
「すんげえ・・・」
俺たちも素直に荒井たちに拍手を送った。
丸山の放出が終わると、荒井がたった今しとめたライバルを横に捨て、立ち上がる。
よく陽に焼けた分厚い胸に、白いザーメンの線がいく筋かついていた。
丸山はすこしねじれた状態でハァハァと息を荒くし、まだ立ち上がれない。
悔しそうに目をギュッとつぶり、少し脂ののった腹を上下させている。
よもやの大逆転負け。・・・ライバルに敗れた無念が伝わってくるようだ。
29
■▲▼
「ええ・・・第1試合場、重岡対加藤、第2試合場、橘対平井!」
「・・・さっ、俺たちだな!」
橘が重岡の肩に軽く手を置く。身長は重岡も橘と同じようなものだ。
しかし重岡の方はずっと肉付きがよく、体重も75キロはありそうに見える。
猪のような鈍重な体つきが、寡黙な重岡の性格を裏打ちしているようにも見え、
口数の多く明るい橘とは凸凹コンビのようだ。
俺はそれぞれの試合場に向かう二人の後ろ姿を静かに見送った。
各試合場に、一組ずつの選手が向かい合っている。
重岡と対する加藤という選手は、大柄、色白でおっとりした男のようだ。
こりこりとした筋肉こそ目立たないものの、少し厚めに肉体を覆った脂肪の中には力強い筋肉が
隠されているようだ。体格的には重岡の大型版と言っていい。
ただ小さく細い目に猪のような鋭さを感じさせる重岡に対し、加藤はおおらかな印象を与える。
どちらが勝つのか。・・・重岡の紫ビキニと加藤の白ビキニは共にはち切れそうに膨らんでいる。
あっちのサイズはほぼ互角のようだ。
橘と平井はともに相手の胸のあたりに静かに視線を落としている。
身長差は重岡vs加藤と比べてしまうせいか、さほど気にならない。
数日前に俺を強烈な技で一気に攻め落とした平井。その後もいくつかの圧倒的な試合を見た。
その平井と橘が相まみえようとしている。橘は先輩として、いかに平井を迎え討つのか。
吉岡の合図でゆっくりと座礼を交わす4人。
ビキニを脱ぐと、カチカチに立った4本のマラが上向きにぶらぶらと揺れる。
互いに顔を上げて相手の下半身を上目がちに見ながら、69の体勢に組みあう。
自分達の武器を相手の鼻先にさらした。もう後戻りはできない。
「・・・・はじめぇ!」
4人の男達はがっぷりと組み合った。
クチュクチュ、クチュクチュクチュと、淫靡なしゃぶり音が重なってマットに響く。
ふつうの69ではない。相手からザーメンを搾り取る勝負である。
開始直後は一番感度が高い。4人とも、あんなに立っていて効いてないわけがない。
・・・相手のペースに巻き込まれれたほうの負け。
身を削るような二組の官能の綱引きが、畳の真ん中で繰り広げられている。
「かはっ」
第一声は、重岡。
加藤の強烈なディープスロートに、たまらずマラを放して一声を発す。
重岡の太く短い足が前後に大きく開いて震えている。
股間は、こちらからは見えない。強くバイブする加藤の頭が、視界を大きくふさいでいる。
「ぐふうっ」
重岡は小さい目をグッとしかめ、歯を食いしばって加藤の猛攻をこらえる。
重岡の右足が加藤の左腕に強くロックされ、つよく右にねじられたような体勢で
太い股間がブスリと加藤の口に突き刺さっている。
強引で、強烈な責め。
加藤のおっとりした佇まいからは想像もつかない。
「がはっ」
重岡の頭が左右に不規則に揺れる。強く効いている。
ハッ、ハッ、と短い息をする。必死にギブアップを踏みとどまっている感じだ。
今大会最短時間での決着なるか。
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■▲
「はぁぁっ・・・」
重岡が立ち直った。加藤の大ぶりのマラにがぼっと食らいつく。
「ふぅ・・・」
会場の空気が緩む。俺も思わず肩の力が抜けた。
ここで第二試合場に目を移すと・・・橘が押している。
平井の太マラをがっぽりと深くくわえ、早く小刻みにピストンを入れる橘。
果敢にもDランクの後輩を攻め込んでいる。
足がヒクヒクと反応する平井。責めも、ときおり止まってしまう。
演技とは思えない。試合で「顔」まで演技する必要はない。
この二人の間に、何が起きているのか。
もともとがスロースターターの平井。いつも最後になって、一気に勝利を引き寄せる。
だからあえて橘は一気に試合をきめてしまうつもりなのかも知れない。
腰を強く抱えて平井の太マラを強く喉に刺し込み、敵の亀頭を強くこすりながら
やや首を傾け気味に強いピストンを入れる橘。
激しく上下する橘の頭の下から、赤黒く勃起した平井の太竿の根元が見え、もがく平井の足が
それを何度も覆い隠す。
「んんん」
平井の鼻息が荒い。苦しい展開になった。
・・・でも口は離さない。ここで放したら、一気に攻め込まれる。
ここで橘が小刻みなピストンを中止し、平井の亀頭をぐるぐると回しはじめた。
ぐるん ぐるん ぐるん ぐるん
亀頭くすぐり作戦。平井の太く筋張った竿柱が大きくのぞく。
平井の足が伸びる。鼻息の音が強く聞こえる。
ぐるん ぐるん ぐるん ぐるん
平井の足がひくつき、腰が跳ねる。
もしかしたら平井をこのままいかせてしまうかも知れない。
それにしても、戦術にかけては橘の方が一枚も二枚も上か。
あの橘が、ここまでやるとは。
「ああうっ」
第一試合場で加藤のうめき声が聞こえた。
「くっあ」
加藤の体がやや上を向きに反り上がり、白い巨体をピクピク痙攣させている。
重岡のねちっこい攻め。大柄な加藤の股間の上で、五分刈りの頭が不思議な動きをする。
「かはっ・・・・あおう」
加藤が畳に後頭部を擦りつける。
「くうっ」
加藤の両足の付け根が、髪を短く刈り込んだ重岡の頭をこする。
重岡はうるさがることなく対戦相手の股ぐらをがっちりきめ、得意技を冷静にたたき込んでいく。
加藤の足がばたばたと動き、ときおり肛門までが大きくのぞく。
重岡のピッチが上がった。
「おおおおうー」
加藤がばたばたともがく。頭を左右に振り、必死に気を散らそうとしている。
技を掛けられた加藤の足が大きく動き、その間でタマ袋が揺れる。
反りかえって上を見る加藤の視線が遊んでいる。かなりきいているようだ。
きまるか・・・・きまるか。
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