102 コンテストマッチ2
(堀田戦2)
いま、俺はリングの上に立っている。
青コーナーだ。赤コーナーにいるのは、対戦相手の堀田だ。
去年は、俺のほうが赤コーナーだった。ベテランの俺が、挑戦者の堀田を迎え撃つ形だった。
しかし、今回は青コーナー。あの試合で堀田に攻め落とされた俺は、あくまで挑戦者として堀田との対戦を迎えている。
堀田は、俺の因縁の相手。
デビュー戦で、強い忍耐力と「立たせ捕り」を操り、壮絶なダウンの応酬の末にレギュラーの俺を沈めた男だ。
対戦が実現するまでに、俺は1年も待った。絶対の自信があるわけではないが、俺なりに技をみがき、努力してきたつもりだ。
その努力の成果を、この男相手に、ずっと試してみたかった。
堀田の方も思うところがあるのか、若干表情が硬い。
普通に考えれば、俺なんてどうってことのない、通過点のような選手のはずだ。
デビュー戦で突然相手として立ちはだかり、苦しみながらもKOで倒した。
いきなり中堅どころを倒したことで、堀田も一気に注目を浴びた。
たくさんのレギュラー選手の挑戦を受け、多くの試合でその相手を倒してきた。
器用な男なら、試合を通じて人脈を広げ、人間関係の中心に立つことも可能なはずだ。
しかし、堀田は寡黙な男。昔ながらの職人気質の男と言ってもいい。
リングの上で強い対戦相手をレイプし、決着がついたあとは相手を足蹴にして黙々とマットを降りる。
試合を重ねれば重ねるほど、対戦希望者が限られてきた。誰だって、リングの上で恥をかきたくはない。
堀田の敵は、たくさんいる。スキあらば、堀田をリングの上で蹂躙し、恥を掻かせてやりたいと思う男は、星の数ほどいるはずだ。
逆に、デビュー戦相手の技に沈んだことで、俺のこの道場における地位は、大きく低下した。
対戦希望者が増えた。 聞いたこともない相手とリングにあげられ、戦うことを強いられた。
たいていの相手は返り討ちにしてやった。 しかし何人かの技は跳ね返せず、その場でマットに沈んだ。
俺をマットに沈めると、若い男は小躍りして俺の胸板を踏み、中堅どころの男はフフンと鼻を鳴らして
意気揚々とマットを降りた。
昔は、俺も堀田と同じようなことをしてきた。昔はフレッシュマンという制度はなかった。
道場Tに連れてこられ、その場で当時のレギュラー選手であった栗原を痛烈にKOし、
力で地位を切り開いてきた。 その後栗原は力をつけ、先日の試合では見事に俺をKOして名誉を回復して見せたが、
デビュー戦KO価値という俺の栄誉は、色あせることはない。
・・・俺も、栗原のようなことができるだろうか。
俺を恐れる選手は、今でもいる。
俺を倒すことを夢見ながら、いったんリングに上がれば、俺の前でバタバタと官能のダンスを踊り、マットに沈むしかない男。
俺が新人の堀田に敗れたことで、『アイツも終わったな』『もともと大したヤツじゃねえよ』という言葉を、奴らは喜んで使った。
以前、俺が栗原とのリベンジマッチでKO負けしたときも、奴らは同じようなことを言い、溜飲を下げてきた。
そんな奴らのことはどうでもいい。自分の中で、ふがいない自分を許せないのが問題なのだ。
試合前のストレッチをしながら、ときどき堀田と目が合う。
俺と堀田。俺からすれば、絶対に負けたくない、ゆずれない試合。
試合の前に、サオが立てば立つほど不利。・・・そんなことは分かってる。
一応、試合前に他の選手の試合は見ないようにしてきた。でも、今の自分のサオの状態を見ると、あまり意味はなかったようだ。
負けられないと思えば思うほど、サオは大きく硬くなる。2人とも黒いビキニ競パンを履いているが、サオが競パンの布地を強く持ち上げ、アタマが少し出てしまっている。
サオが硬くなっているのは、堀田も同じこと。コイツはコイツなりに、試合前に緊張しているようだ。
試合が始まってしまえば、あとは男と男の勝負。
目の前の男のサオに向かって、できる技を全力で叩きつけてやるだけだ。
門馬の指示で、俺と堀田がTシャツを脱ぎ、競パンを下ろす。
おおおー、とギャラリーから声が漏れる。俺も堀田も、キチキチに勃起している。
レフェリーの指示で、俺と堀田が中央に歩み寄る。
互いに勃起しているせいで、真ん中の男根がやや上を向いたまま、ぶらぶらと立ち揺れる。
みっともないが、試合前だからしょうがない。試合になれば、もっとみっともないことを、たくさんすることになる。
中央で、がっきとにらみ合う。近づきすぎたせいで、ときどき互いのサオがチャンバラする。
俺が口を開く。
「ずっと、対戦したかったよ。」
堀田が言葉を返す。
「俺もっすよ。ずっとこのリングで、先輩をレイプしたかったっす。」
「レイプか。・・・言葉にすんのは簡単だけど、俺は言うほど簡単じゃないぜ。」
「簡単っすよ。先輩のイカセ方はわかってます。今日は先輩の心をへし折りに来ました。
ずいぶん、俺との対戦を希望したそうじゃないですか。・・・もう俺とは対戦したくないって、今日は泣きながらおうちに帰ってもらいますよ。」
「・・・んならよぉ・・・なんでお前、今こんなにキチキチに立ってんだよ?」
堀田が、思わず下を向く。堀田のサオは大きく上を向き、我慢汁を浮き出させている。
少し動揺したような堀田の顔。
(へへへ、やっぱり若ぇな)
俺はその顔に向かって、さらに俺は言葉を重ねる。
「心配いらねえ。・・・本当はいい気持ちになりてぇんだろ? なあ?
今日はお前を楽にさせてやる。たっぷりイカせてやるよ。」
俺が堀田と額をつけるように近づき、低い声でささやく。
互いの亀頭が、相手の腹につく。少しだけ、堀田の亀頭が俺の腹でヒクつく。
「はいはい、挑発はそこまで。しっかり戦ってくださいよ。」
レフェリーの門馬が、俺たちの肩を持って、強引に引き離す。
下を見ると、堀田の我慢汁が俺の腹につき、亀頭まで糸を引いている。
俺は堀田にあごでそれを指し示す。堀田は口をとがらせるようにして、強気の表情を見せる。
闘志は、お互いにメラメラと燃えている。後は、それを相手に叩きつけてやるだけだ。
「寺田ー! 今度こそ堀田を倒してやれよー!」
「堀田ー! 遠慮はいらん! もう一回寺田をおとなしくしてやれー!」
リングの上の2人に、野太い声援が飛ぶ。
「はい、組み合って。」
レフェリーの指示に従い、俺と堀田が69の体勢になる。
目の前に、互いのサオがぐいと突き出される。
思わず舐めてやりたくなるが、もうしばしのガマンだ。
門馬は、ちょっと意地悪な男だ。2人の表情を見ながら、技と開始のタイミングを遅らせる。
・・・5秒。
・・・10秒。
「・・・はじめぃ!」
カーンというゴングと同時に、俺たちはがっぷりと組み合った。
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ
試合開始。・・・沸き返る歓声の中、俺と堀田は相手の腰を捕らえ、ぐいぐいと頭を振る。
堀田は竿を右手で捉えながら喉で亀頭を擦り上げる。
俺は息を深くゆっくりと吸い上げながら、裏筋を小刻みに舐め上げる。
互いにゆずらない試合。狐と狸の化かし合いだ。
少しは、堀田も効いているらしい。
声を押し殺しているが、ときどき「んっ」「くっ」という声が聞こえてくる。
試合の最初としては、なかなかいい。堀田も、この立ち上がりに危機感を抱いているはずだ。
それでも堀田の責めは止まらない。俺のサオを深く飲み込み、強烈な喉フェラを仕掛ける。
・・・こんなところで、呑まれてはいけない。まだ試合は始まったばかりだ。
俺も、堀田の腰に両腕を回して喉フェラに移行する。
堀田のサオを深いところでひねり上げ、喉壺で洗い上げる。
「んんっ」堀田の太ももが動き、1回2回俺の頬を叩く。
俺もうまくなった。でも、これは堀田がまだ緊張しているせいだろう。上手に流れに乗りきれていない。
「ん、いいぞ! 堀田が効いてる! 一気にしぼり取ったれ!」
ギャラリーの声に乗じて、俺がピストンを速める。
本当にこんなことで堀田に勝てるとは思ってないが、ギャラリーの声に連動して攻めると、技の効きがちょっとは違ってくるのだ。
俺は、不意にくわえ方を浅くして、頭を回して堀田の亀頭をぐるんと刺激する。
「おぅっ!」堀田の腰がガクンと反応した。
とっさに俺は横目でレフェリーの顔を見た。・・・残念、ダウンはとらない。
・・・その、次の瞬間だ。
《ぐちゅん!》
不意に、堀田の喉が強烈に俺の亀頭を捕らえた。
思わずガクン、と強く反応する俺。
(しまった)
堀田が俺のサオを押し下げ、グングングンと頭を振りたててくる。
・・・強烈な刺激。伝家の宝刀、立たせ捕りだ。
《ぐんぐんぐんぐんぐんぐん》
(・・・ぐっ・・・・・あ・・・)
堀田の強烈なバイブ。俺はたまらず腰を引き、直撃を避けようとする。
かまわず堀田は責めを継続する。俺のカリ首に、上手に引っかけてくる。
・・・攻められない。 ・・・攻められない。
俺は堀田のカリ先をかろうじてくわえながら、体をブルブルと震わせる。
「おい寺田! 感じてる場合じゃねえ! 反撃して堀田の責めを止めろ!」
分かってる。・・・分かってるけど、上手に体が動いてくれない。
立たせ捕りと見るや、ギャラリーがリングの周りに集まってくる。
大きく引いた俺の腰の先から、太く勃起した柱が突き出て、堀田の口にカリだけが吸い込まれている。
レギュラー選手も、ここで学ぼうとしている。・・・立たせ捕りとは、どういうものか。
俺はギャラリーの視線を感じながら、ひたすら体を震わせて堀田の技をこらえる。
責めは練習してきたが、肝心の立たせ捕りの対応を練習しなかった。
間違いなく、今いる選手達は俺に立たせ捕りを仕掛けてくる。
ギャラリーの中には、増田の姿もいる。
いつも自分がやられている技を、目の前で見て学習している。
増田と対戦することもあるだろう。持ち前の攻撃力にくわえて、立たせ捕りも会得しようとしている。
そうなったら、俺は・・・。
・・・今の俺のぶざまな姿を、見ることができないのは当の俺だけだ。
俺が十分に反応したのを見計らうように、堀田が大きく頭を回す。
《ぐるん》
《ぐるん》
《ぐるん》
「・・・あぉっ!」
たまらず俺は堀田のサオを放し、ガクンと頭を跳ね上げる。
「ダウ-ン!」
門馬の太い声が、リング場に響きわたった。
試合最初のダウン。・・・せめて、最初のダウンは喫したくなかった。
ダウンした俺を尻目に、堀田がバイブに移行する。強烈なイカセ技だ。
《ぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐん》
「・・・ぐっ・・・・あ・・・・」
俺は必死で息を整える。・・・こんなところで、いってはいけない。
堀田は全力で俺をイカセにかかる。
ここで俺がイッてしまえば、前回の敗北を超える、秒殺KO劇になってしまう。
「・・・あぁっ・・・・はぁっ・・・」
俺は腰を引き、大きく口を開けて酸素を取り込みながら、右を向いて天井のスジの数を数える。
俺の視線がとろけているのが、自分でも分かる。悔しいが、今の俺は、完全に堀田にレイプされている。
カシャッ、と乾いたシャッター音が聞こえる。
オーナーの吉岡だ。試合のハイライト映像を写真に収めて掲示するのが、吉岡の趣味だ。
今俺がイッたら、フィニッシュホールドがあの写真になってしまう。
(・・・くっそ、イキたくねえ・・・)
俺は腰をズンズンズンとかち上げながら、頭をブンブンと振って放出をこらえる。
キャリア1年の小僧に全力でよがっているレギュラー選手のサマを、フレッシュマンに見せたくはない。
しかし、ここはどんなに恥ずかしい格好になっても、堀田の技をこらえ、攻めに復帰しなければならない。
「寺田、こらえろー! 力を抜け!」ギャラリーから指示が飛ぶ。
・・・そんなことは分かっている。でも、肝心の男根は勃ちきってしまって、もはや力の抜きようがない。
「・・・ハァ、ハァ・・・あぅっ!」
「寺田、感じるなー! 冷静になれ! ベテランの意地を見せろ!」
(わかってるさ)
俺はヒクつく足先でマットでひっかき、太ももで堀田の頬をパンパンと叩く。
「堀田頑張れ! 先輩がイキそうだ! 一気に楽にしてやれ!」
堀田のピストンの速度が速まる。力技で、俺をしとめにかかる。
リングサイドで、増田が心配そうに俺を見つめている。
リング上での俺の醜態を、自分の姿に重ねているのだろう。
新人に蹂躙される、2人のベテラン選手。ここで観戦している男達の中には、そういう見方をする奴らもいるだろう。
(・・・くっ・・・くっそ・・・)
リング下にいるレスラーたちも様々と野次を上げるが、一部は首を不満げに傾け密談しているのが聞こえる。
「テラさんも脆いなあー。やっぱ堀田とは相性わりいよ。」
「寺田は堀田に強姦負けしてから目覚めちまったんじゃねえか?」
「ああ、・・・M開眼ってヤツかな?なさけね。」
俺はそんな野次馬の声を寸断するように、拳でマットをズンと殴りつける。
こんな野次馬の野郎も、目の前の堀田も、俺がその気になりゃ5秒でおとなしくしてやれる。
でもこのリングの上じゃ、腕っぷしなんて何の役にも立たない。
己のフェラ技を駆使して、この目の前の野郎をイカせてやるしかない。
気がついたら、官能の波がすこしずつ鎮まってきた。
(・・・い、いっ・・・今なら・・・)
「《ずずずっ》あっ・・・」
堀田の責めに、俺の体がビクンと反応する。
(・・・この野郎、負けるなっ!!)
俺はとっさに堀田の腰に飛びつき、堀田のサオを奥まで喉に突っ込んで、がっきと喉尺固めに固めた。
ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ
ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ
ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ
堀田の勃ちきったサオを奥までくわえ込み、浅いピストンを愚直に繰り返す。
急な責めで、堀田の腰がビクンと動く。
俺は堀田の二本の太ももの間に頭をうずめ、堀田のサオをこじるように動かす。
目の前の堀田の太ももの付け根を、よく見る。堀田の太ももの太いスジが、ヒク、ヒク、と動いている。
どんなに声を出さないよう心がけても、筋肉は嘘をつかない。
堀田も、強烈な責めを仕掛けてくる。しかし、さっきの責めほどではない。
相手の技が効くと、自分の技の効きは薄くなる。紙一重の差で、ポイントがずれてしまうのだ。
「寺田ぁ、堀田が効いてる効いてる! 一気に逆転しろぉ!」
(わかってるさ)
俺は堀田の腰に腕を回し、堀田の腰を揺さぶる勢いで強烈な喉尺を仕掛ける。
「ぐん、うっ・・・おお」
俺の腰の辺りから、対戦相手の声が漏れ聞こえてくる。
どうやら、相当効いているようだ。
「よっしゃー! イカせろおぉー!」
ギャラリーのおっさんの応援が、俺の責めを後押しする。
(どうだ、堀田・・・いっちまえよ!!)
ギャラリーの声援を受けて、俺はさらに堀田のサオに強烈なバイブを打ち込む。
「・・・んっ、く・・・・」
喉尺バイブ。俺は持ち前のパワーにものを言わせて、堀田の体をぐいぐいとバイブする。
普通の男だったら、こんな技ですぐイッてしまう。
俺のバイブの勢いに押されて、堀田が踏ん張ろうとするが、踏ん張れない。
踏ん張れないように、俺がピストンをかち上げているのだ。
堀田の足先が宙に浮き、ピチピチとばたつく。
これは、相当効いている。・・・しかし相手は堀田だ。そう簡単にはイッてくれない。
でも、サオをまともにしゃぶれなくなっている。せいぜい、ダウンを踏みとどまるのが精いっぱいだ。
俺は自由になった勢いで、さらに責めを強くする。
(ずんっ)
(ずんっ)
俺の強いバイブ。・・・堀田の鼻息が強く押し出され、頭が強くブレる。
「おいレフェリー! 堀田がダウンしてるぞ!」
ギャラリーの声。俺も門馬の方を見る。
しかし、門馬は首を横に振る。かろうじて、堀田は俺の亀頭を口に入れている。
(ずんっ)
(ずんっ)
(ずんっ)
俺は堀田をダウンさせようと、さらに強い責めを入れる。
しかし、堀田はダウンしない。かすかにだが、俺の裏スジに舌を這わせている。
(くっそぉ、ねばりやがって! もっと強くしてやる・・・)
・・・そのときだ。
堀田が息を吹き返したように、俺のサオをくわえ直した。
(・・・なにぃ?)
《ずるん!》
堀田が裏スジを強く舐め上げる。たまらず俺の腰が震える。
堀田は、一気に俺のサオの根元を掴みながら裏筋にバイブを当てる。
ずんずんずんずんずんずんずん
ずんずんずんずんずんずんずん
(ぐおおおおおっ)
俺の腰が強くよじれる。しかし堀田は意に介さない。
ずんずんずんずんずんずんずん
ずんずんずんずんずんずんずん
ずんずんずんずんずんずんずん
堀田の強いバイブ。俺も負けずに喉尺バイブを繰り返すが、うまく技が引っかからない。
(くっそ・・・この野郎、死んだふりしてやがった・・・)
堀田の効きっぷりに気を取られて、気がついたら責めをミスリードされていたようだ。
ずんずんずんずんずんずんずん
ずんずんずんずんずんずんずん
ずんずんずんずんずんずんずん
堀田の責めが止まらない。たまらず俺は内股ぎみに堀田の頭をはさむ。
「おら、寺田のニィちゃんよぉ! 女の子みてぇに内股でみっともねぇぞ!」
堀田が立たせ捕りに切り替える。
「んんんんんんんん!!」
亀頭拷問バイブ。俺はかろうじて堀田の亀頭をくわえながら、ぶるぶると体を震わせる。
《ずりん》
《ずりん》
《ずりん》
堀田は掌で亀頭を包むように口内で撫で回し、たまに舌で抉る。
堀田は亀のように身体を丸めている。堀田が身を縮めているせいで、俺まで体を丸めるハメになる。
・・・付き合う必要はないが、ダウンしたくないという俺の意地が、堀田のサオへの執着を濃くする。
まだ堀田は一回もダウンしていない。何度もダウンさせようとしたのに、そのたびに踏みとどまられてしまった。
俺の体の奥で、マグマがボコボコいっているのが分かる。すでに、危険水域に近づいている。
これだけ豪快にレイプされて、さんざん醜態をさらして、負けるわけにはいかない。
俺は堀田の亀頭を口先でくわえて、真っ赤な顔で青スジを立てながら、かろうじてダウンを踏みとどまる。
・・・・このときだった。
《ずずん》
堀田が、突然頭を深く股ぐらに切り込んだ。
「おぅっ!」
電気刺激を受けたように俺の背筋が伸び、堀田のマラが口から離れる。
堀田のサオが鞭のように、バチンと音を立てて腹に当たった。
「ダウーン!」
門馬の太い声が、再びリング上に響きわたった。
・・・また、ダウンしてしまった。今日の試合、2度目の痛烈なダウン。
一回のダウンなら、まだ運のせいにできる。しかし、2回立て続けにダウンしてしまうと、その言い訳も厳しい。
ずんずんずんずんずんずんずん
ずんずんずんずんずんずんずん
堀田がさらに俺の体にがっぷりと取り付いて、さらに責めを繰り返す。
俺は、頭を振って官能を振り切ろうとする。
(・・・くっそ、これじゃ堀田の一人舞台じゃねえか・・・)
呼吸を整え、コーナーポストの辺りを血眼で見すえる。
俺は腰をよじりながら、自分の中のマグマを確認する。
(・・・ま・・・まだ、大丈・・・夫・・・)
俺は堀田の腰に手をかける。
堀田はまだ体を丸めて、一心に俺にピストンを打ち込んでいる。
背丈はさほど変わらないのに、体が丸まっているせいでサオが下からでは確認できない。
(・・・くっそ、姑息な・・・体を開きやがれ!)
俺は体を丸めながら力ずくで堀田の体を開き、サオを露出させた。
(・・・あっ・・・)
この時、俺ははじめて自分のサオを見た。
堀田の口から突き出た、俺の赤黒く勃起した太竿。
堀田のバイブを集中して食い、血管を太く浮き上がらせて膨張している。
(・・・ぐっ、ううう・・・)
堀田のバイブ技。俺の上反りに立ちきった自慢の男根が、今まさに堀田の拷問技を食い、ピク、ピク、と動いているのを、見てしまった。
俺の体の奥で、官能のキーが音を立ててはじけ飛んだ。
「・・・ぐっ・・・おおおおおお!」
堀田の取りつきバイブ固め。勝負時と踏んだか、今日一番の、俺の体を揺さぶるようなバイブ。
「・・・ああっ! ああっ! あああああああああ!」
俺は体をよじって上体だけ下向きに伏せ、頭をマットにこすりつけて痙攣を繰り返す。
負けたくない・・・負けたくない。
で、でも・・・・・。
堀田のバイブが続く。全身がバイブレーターになったような堀田の責め。
「・・・ぐぅおおおおおおおおおお!」
堀田の頭をはさんだ太ももの先が一直線に伸び、前方を向いて痙攣しながら宙を蹴る。
俺の上体はうつ伏せの状態で、腕を伸ばして何かを求める。
必死に何かをつかんだ。・・・リングの、サイドロープだ。
俺はサイドロープをつかんだまま、ガクガクと痙攣を繰り返す。
「あーあ、キマったよ。」
ギャラリーから、そんな声が聞こえてくる。
視線の先では、吉岡がカメラを構えている。
カシャリ、という無機質なシャッター音。もう、今の俺にはどうでもいいことだった。
(・・くそっ・・・ま、負けるうううううううううぅ!!)
マグマがすごい勢いでこみ上げてくる。
(・・・や、やべぇっ・・・)
「・・・ギ・・・ギ、ブ、ギブギブギブゥゥ!!・・・」
俺は必死で堀田のケツをバンバンバンと叩く。堀田は横に転がり倒れる。
俺がずっと押さえていたザーメンが勢いよく吹き上げ、俺の顔と胸板にじゅじゅっと降りかかった。
カンカンカンカンとゴングが鳴り、「一本!それまでぇぇ!!」という門馬の声が響く。
パチパチパチと拍手の音が聞こえる。文句のつけようがない、俺の放出一本負けだ。
「ああー、きまったー」
堀田が力の抜けた俺の体を踏み越え、疲れた表情で大きく手を振り、観客の声援に応える。
ガクン、ガクン、と痙攣する俺。顔に思い切りザーメンを浴びた状態で、呆然と自分の反り返った男根の先を凝視している。
「試合時間12分5秒、フィニッシュホールド取りつきバイブ固め、放出ノックアウト、勝者・・・堀田ぁぁぁ!」
堀田は落ち着いた笑みでレフェリーに右手を挙げられ、左手でもガッツポーズを取る。
堀田の左足は、まだサオを反りかえらせて痙攣している俺の胸板を、ズンと踏んでいる。吉岡が、かちゃりと音を立ててその姿をカメラにおさめる。
仕事をやり終えた、という表情の堀田。
堀田にしてみれば、再戦要求によって組まれた試合を、苦労して片づけた形だ。
勝利を勝ち取ったというより、今日もいい仕事をしたという顔をしている。
まだ立ち上がれない俺と右手で握手をし、タオルで汗を拭いながらロープを踏み越え、スタスタとリングを降りていく。
リングの上では、無言でガクン、ガクン、と痙攣を続ける俺がいる。
無惨な放出負け。堀田のデビュー戦から1年経った今、また堀田の引き立て役を演じてしまった。
体中の力が抜け、しばらく立ち上がれない。身を焼くような屈辱と、敗北感。
勝つチャンスは、何度かあった。しかし、勝利を手にしたのは、冷静にリングの上で自分の状況を分析し、確実な技につなげていった、デビュー1年目の堀田の方だった。
この1年、俺はリングの上で実力を証明し、一歩一歩地位を上げていった。
しかし、またこのリングで俺は堀田に敗北し、その地位が音を立てて崩れてしまった。
またしばらく、挫折を知らないガキがたくさん俺に挑戦してくるだろう。
フレッシュマンだけではない、これからレギュラー選手も、その輪に加わるだろう。
俺をマットに深々と沈めた、堀田の立たせ捕り。いろんな選手が、俺にかけてくるはずだ。
もし俺がそれを跳ね返せなかった場合は、いよいよ俺はレギュラーとは名ばかりの、ロートルレスラーの輪に呑み込まれてしまう。
「第四試合・・・赤コーナー、菅野選手! 青コーナー、増田選手! リングへ!」
「ういす!」
俺のそばでリングに上がっていた増田が、振り向いて太い声で呼び出しに応える。
「・・・いいよいいよ増田さん、自分の試合があるでしょ。あとは俺ができるから。」
片づけを手伝ってくれようとする増田を、俺は手で制止する。
「おっ・・・おう、わかった! お前の分まで俺頑張るからよぉ、今度またやろうぜ!」
増田が肩をポンポンと叩いて白い歯を見せ、ぐっと親指を立ててみせた。
レフェリーからタオルを受け取って、自分の噴き上げたザーメンの飛沫を拭き取っていく。
・・・ずいぶん、たくさん噴き上げたもんだ。負けたとはいえ、最後までがんばった結果だ。
ザーメンを拭いていると、自分のアゴから同じものが糸を引いて垂れ落ちる。
下を見ると、すでに力を失った俺のサオからも、白い糸が垂れている。
俺は苦笑して自分の体についたザーメンをふき取り、またマットを拭く作業に戻る。
ロートルレスラーの悲哀と、周りの目には映るはずだ。そんなことは、気にする必要もない。
ズン、ズン、とマットが揺れる。思わず俺は振り返る。
いつの間にかリング上には、すでに次の試合を待つ増田と菅野が、サオを立てて自分の試合を待っているのだ。
増田はすっかり試合モードになって、首を左右に動かしながら、足踏みしてアップしている。
菅野との戦いは、何度か見たことがある。ともにイカセ屋で、アグレッシブに相手の効き所をこじってくる。相手が少しでも効いてくると、スッポンのようにとりついて、相手がイクまで放さない。攻撃型の二人の試合は非常に出入りが激しく、見ていて面白い試合になる。
前の2戦は、昔アメフト選手だった大柄な菅野の執拗な裏スジ責めを増田が二十分以上も受け続け、力尽きた増田がともに放出KO負け。
一発でも取り返して、再び菅野と肩を並べておきたい増田。最近は白髪も増えてきたが、持ち前のパワーにモノを言わせ、今日も増田を攻め切る気満々の菅野。
ともにオッサンの両者。落ち着いた雰囲気を残しながらも、肉体派中年レスラー二人の静かな闘志がふつふつと伝わってくる。
・・・俺にこんな屈辱を与えた堀田を、俺は絶対に許すことはない。
かならずこのリングの上で、堀田をマットに沈めてみせる。
肩を貸そうと歩み寄った近寄った増田を俺は手で制し、サイドロープにつかまりながらゆっくりと立ち上がる。
リングを降り、ロッカールームに向かって歩を進める。
ふと振り向くと、すでに全裸になってサオを大きく立てた増田と菅野、両者が中央に進み出る。
さっきの温和な印象とは大きく違い、増田は左右に足踏みしながら、鋭い目つきで大柄な菅野をにらみつけている。
上向きに勃起した太めのサオの先で、ぶりっとふくれた亀頭が、静かに相手を威圧する。
(・・・増田さん、がんばってくれよ・・・)
半分ほど歩いたとき、次の試合のゴングがカーンと鳴り響いた。
・・・・・
ロッカールームにつき、ソファにどっかと座り込む。
「・・・くそぉ・・・」まだ、足の痙攣が残っている。
堀田に、しこたま効かされた。 前回は2回ダウンを奪って少しは面目を保ったが、今回は1回もダウンを奪えず、最後はがくがく痙攣させられて放出KO負け。
試合前にさんざんあおってやったが、結局踊らされたのは俺の方だった。
前回やられた立たせ捕りには今回も対応できず、リング中央でバタバタと効かされて、ダウン。
こっちもダウンを奪ってやろうとがんがん責めたあげく、カウンターの亀頭責めでまたもダウン。
放出をこらえて最後の最後まで粘った結果、フィニッシュはセルフ顔射でおもいきりKO負け。
終わってみれば、俺の完敗。・・・すべて、俺の焦りが生んだ、完璧なKO劇だった。
思い出せば思い出すほど、さっき抜かれた記憶がよみがえって、ふたたび男根がむくむくとふくらんでくる。
あれほど希望して堀田とのリングに上がったのに、ブザマなもんだ。
ずいぶんと差がついてしまった。己の商品価値を取り戻すには、まだまだ努力が必要だ。
「おぉ、おつかれさんっす!」
顔を上げると、堀田がニコニコ笑ってシャワールームから出てくる。
竿はほとんど勢いを失っているが、まだ若干半立ち気味に持ち上がっている。
「くっそぉ、また負けちまったよ!」
俺は悔しまぎれに、堀田の男根をバチンと平手打ちする。
堀田は男根をぶらぶらさせながら、ニコニコと笑う。
しかし、その笑みをフッと消して、ボソッとつぶやく。
「ところで、先輩・・・俺をイカせてくれるんじゃなかったんすか?」
「・・・ぐっ・・・」
俺はつい言葉が詰まる。
「俺をイカせてくれるって言ってたっすけど、俺ノーダウンっすよ、ノーダウン!
ねえ、ノーダウンっすよ! ダウンしたの、先輩っすよね? あれ自分のことだったんすか、ねぇ先輩?」
堀田が胸板を突き出して、ガンを飛ばしながら横から俺に詰め寄ってくる。
すでに勢いを失った男根が、俺の腰にぴたぴたと付く。
「・・・この野郎・・・」
俺のニラミも意に介さず、堀田がさらに言葉を続ける。
「俺の必殺立たせ捕りで・・・いやー、先輩いい声だったなあ! 俺の責め技が決まれば決まるほど、先輩はたっぷり吠えてましたよね?
俺ねぇ、最後の方は、先輩のことをアコーディオンだと思って攻めてたんすよ! 最後の最後まで、あきらめないで、吠えまくって、もう、俺攻め放題だったなあ! 気持ちよかったでしょ?・・・ほら、また立っちゃってるよ。先輩好きっすねぇ!」
堀田が俺の突き立った男根をポンポンと手ではじいてみせる。
「先輩、もう俺専属のサンドバッグになんないっすか、ねぇ?
選手として俺と対等に戦うのはもう限界だと思うんで、もうお仕事変えて、俺専属のサンドバッグ人形として暮らせばいいんじゃないかと思うんすよ。ねぇ、どうっすか?」
思わず俺は立ち上がって、堀田の胸板をどんと突く。
「おめぇよぉ・・・黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがんなあ!
おめぇだって効いてたじゃねぇか! 適当に話作ってんじゃねえぞ!」
「いやぁ、そりゃ先輩の責め効きましたよ。正直、よくダウンしないで済んだっすわ。
でもね、結局はああいう決着になるんすよ。先輩だって、現に耐えられなかったじゃないすか。結局は、敗者は敗者なんすよ。 残念っすねぇ、先輩!
気持ちよかったんでしょ? ・・・ねぇ、先輩気持ちよかったんでしょ?」
堀田は調子に乗って、俺の勃起したサオをぐいとつかむ。
ちょっと腰を引き気味の俺を左手でとどめて、ぐりぐりと亀頭をこねてみせる。
「・・・ぐっ・・・その余裕の笑み、ボロボロに崩してやりたかったぜ。」
俺は右のこぶしを握って、堀田の腹にどんとめり込ませてみせる。
堀田の息が少し詰まる。しかし、すぐに眉を寄せて俺をにらみつけ、ぐっと前に出る。
「へへ・・・今だから、正直なところ言いましょうか。
・・・正直、オレ先輩が怖かったんすよ。だから、きっちり試合ができるようになるまで、先輩からの挑戦は受けないことにしてたっす。・・・でもね、今回試合やって、オレ先輩のイカセ方わかった気がするんですよ。 だから、これからは、いつでも先輩の挑戦受けます。・・・なんなら、明日でもいいっすよ?」
俺の脳裏に、増田の顔がちらつく。
出会うたびに増田は気まぐれな堀田の誘いを受けて、リングに上がっては、ボロボロに犯されてザーメンを噴き上げ、肩を落としてリングを降りる男の姿。
「へへ・・・俺もナメられたもんだなあ。」
俺の声が、低く響きわたる。
「いや、ナメてなんかいないっす。オレ、これからも成長しなきゃならないし、先輩と練習すれば俺もっと成長できるっすから・・・」
「きれいな言葉はいいよ。」
俺は、少し強い口調で、堀田の先の言葉をさえぎる。
「堀田君よぉ・・・オメエは、てめぇが倒せる奴と試合がしたいんだなぁ?・・・わりぃが、俺はその期待には答えられんぞ。」
「どういう意味っすか?」堀田がむっとしたように聞き返してくる。
俺はぐっとドスを効かせて、低い声で一気にまくしたてる。
「さっきはボロボロに言ってくれたけどよぉ・・・俺だってよぉ、少しずつお前の効かせ方がわかってきてんだよ。・・・もうしばらくやってれば、俺はお前をガッチリ捕まえてやる。そのうちにお前は、リングの上で俺と対戦するたびに、お前はぶんぶん頭を振って昇天するようになっていくよ。・・・それでも、本当にお前は俺とやってていいんだな?」
俺の挑発に、堀田の眼つきがグッと変わる。
「いいっすね。・・・上等っすよ。」
堀田はまっすぐ俺に歩み寄り、どんと俺の胸板を突いた。
「先輩のポエムはもう十分聞かしてもらいましたよ。
・・・悪いっすけど、先輩と戦って、負ける気なんて全然しないっすね。
・・・俺だって、楽な試合ばっかりやって、先輩のしょっぱいガマン汁とザーメンすするだけの対戦なんてイヤなんすけどねぇ。
今の俺なら、先輩とは10回やって、10回勝てるなあ・・・もっと先輩には頑張ってもらわないと、俺退屈過ぎて寝ちゃいますよ。強くなるってんなら、ぜひ今強くなってくださいよ。・・・頼みますよ、ねぇ?」
最後の言葉と同時に、堀田は俺の胸板を手のひらでもう一度どんと突いた。
「言ったな、お前・・・」
俺は、堀田の胸板をどんと突き返す。
「今の言葉、俺覚えておくぞ。これからが、俺とお前の本当の闘いだ。お前はまだ挫折を知らん。これから、俺はお前をたっぷり挫折させてやる。覚悟はできてるんだろうな?」
「いいっすね、挫折さしてくださいよ!」
俺と堀田が、がっちりとにらみ合う。いつの間にか、堀田の男根も大きく勃起している。
ややあって、背後で歓声が響きわたる。思わず振り向くと、リングの上で増田が菅野を攻め込んでいる。
増田が菅野を組み敷いて、菅野の股間の上で頭を上下に動かしている。
菅野の竿は強く勃起し、太い足がしきりにバタつき、腰がクイクイと揺れている。
『ぐわぁぁぁっ!・・・ああああああああああ!』
・・・確か、勝率は菅野のほうが高いはずだ。 まだ5分も経っていない。
あれほど一方的に増田に犯されるとは、菅野も、マッチメイクをした門馬も思っていなかっただろう。
ずいぶん、増田も頑張っているようだ。
「あの増田さんも、お前今カモにしてるみてぇだけど、強くなってるぜ。 逆転劇っていうのは、いつだって突然起こるもんだ。・・・お前が思う以上に、今の道場は強敵がどんどん増えてる。油断してると、寝首掻かれるぜ。」
「へへ、楽しみっすね。」
「俺も楽しみにしてるよ。言っとくけど、さっきの『いつでもやる』って言葉は、まだ生きてるからな!」
「うっす、上等っす!」
改めて、俺は堀田とがっちり握手を交わす。・・・これからも、コイツとは面白くなりそうだ。
『・・・いっ、いぐううううううううう!』
菅野の太い声が響きわたる。
『KO! KOだ!』
しばらくしてカンカンカンカンとゴングが響く。
(やべぇ、シャワー浴びてる場合じゃねえや、増田さんの所に行かねえと・・・)
俺は慌ててタオルで体をふき、競パンとTシャツを身につけると大急ぎでロッカールームを出て、リングの上で大柄な菅野の体を踏みつけ、ガッツポーズをしている増田の所へ走っていった。