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シャワーを浴び、外に出てくる。

さっそく声を掛けられる。

見たことのあるケツ割れ姿。・・・重岡だ。

背は低いが、イノシシのように鈍重な体つき。

先日の試合で栗原に負けた男だが、なかなかの実力者だ。

持ち前の粘りで若手のきつい煽りを平然と受け止め、逆に煽り返して一気に倒す。

俺相手だと、やや俺の方が分がいい。・・・俺を相手にするには、この男は素直すぎる。

そんな俺でも、重岡を10分以内でしとめたことはない。

 

 

だから、その重岡が栗原に7分で負けたときは動揺した。

このねばり強い男が栗原の左ポンプ固めを食い、太い右足を振りながら5分間

なすすべもなく踊り、否応なくザーメンを噴かされてマットに沈んだ。

試合時間・・・7分。

 

それにしても久しぶりだ。道場で見るのもあの試合以来だ。

「栗原に負けたらしいじゃないすか。」重岡が腕を組んでニヤニヤ笑っている。

「自分も負けたじゃないすか」と言うと、短く刈り上げた頭を掻きながら、

「そうなんすよ、強かったなー」と右目をつぶってみせる。

「でも次は自信あるんすよ。たぶん10分いらないっすね。」

にこにこ笑いながら重岡が人差し指を1本突き出す。

そして、ビックリすることを言った。

「あの増田さんも、こないだ俺5分でいかせてるんすよ。」

 

 

思わず、目を丸くする。

「増田さんって・・・あの増田さん?」

「最初ちょっとやばかったっすけど、踏ん張ってがんがんやったら向こうが先に折れちまって・・・てかテラさん時間かけすぎっすよ。あんな試合してるようじゃ、また栗原にやられちゃいますよ。」

重岡は相変わらず腕を組み、動揺する俺の様子を面白そうに窺っている。

「・・・なんなら、一回俺とやってみますか?」

 

思わず、俺の右眉がぐっと上がる。

「いいねぇ・・・口ではずいぶん威勢がいいけど、実際どんだけシゲさんが腕上げたか、リングでしっかり確かめさしてもらうよ。」

挑発的な俺の言葉に、重岡は白い歯を見せてニコッと笑う。

「リングかぁ、いいっすねー・・・でもいいんすか? 俺手加減できないっすよ?」

 

「手加減だ? そんなもんいらねぇよ。」

「おっ、言ったっすねぇ・・・今いっときゃ、10分15分ぐらいもたしてやるのに。」

思わず、俺が重岡の分厚い胸板をどんと突く。

「おい、ずいぶん言ってくれるじゃねえか・・・今取り下げねえと、あとで後悔すんぞ」

重岡が俺の胸板を度突き返す。

「後悔なんかしねぇっすよ。 そっちこそリングのど真ん中で後悔しても知らねえっすよ」

「面白え、後悔させてみろよこの野郎」

ゴンと頭をぶつけ合って、がっきとにらみ合う。

 

しばらくの間、俺と重岡の視線が強く絡み合う。

お互いに、負けられない相手同士だ。

 

重岡戦を、あの日以来全く見ていない。

もしかしたら、平日のこの時間に何度もやっていたのかも知れない。

足首を見ると、ロッカーキーのついた太いゴムの上に、すでに3本の輪ゴムがついている。

俺がいない間にすでに3つ勝って、俺たちの試合を見ていたようだ。

 

「丸山さんとの試合、俺どうでした?」

「あれも危なかったっすねえ・・・俺が7分かけて料理した後だからかも知れないっすけど、序盤でイカされそうになってたのはまずいなあ。」

 

リングの上では、その丸山とパンチパーマが戦っている。

マットの中央で横向きにがっぷりと組み合い、至近距離で肉を喰らい合う二人。

ジュボジュボと音がする。・・・一舐めで流れを変えるベテラン同士、本気の責め合いだ。

 

格で言うと、パンチパーマの方が上か。

前のめりぎみにがんがん頭を動かす丸山に対し、パンチパーマの方はゆっくり頭を動かし、

舌で亀頭を絡め取るような攻め方をする。

技がきまっているようで、さっきから丸山の右足先の動きがおかしい。

それに気付いているのかいないのか、パンチパーマは丸山のタマのあたりを見ながら

冷静に頭を動かしている。

「丸山さんキツいっすねえ・・・しばらくはガマンしないと、持っていかれちまうなあ」

重岡は腕を組みながら、じいっとリングの中を見ている。

 

とはいえ、丸山もなかなかいい責めをしている。

パンチパーマの太い腰を両手で持ち、手を使わずに口だけで相手のマラを操作する。

太いマラも、きっちり立たせている。筋張った竿に、青い血管が浮く。

俺だったらとっくに腰をよじってしまいそうなフェラ技だ。

格下とはいえ、相手を休ませることはしない。

 

パンチパーマの動きが、少し速くなる。

丸山のプックリした亀頭に吸い付き、ウンウンと頭を振りながら回転もつける。

1回・・・2回・・・3回、頭を回して亀頭を責める。

丸山の荒い鼻息が、パンチパーマのタマにかかる。太く短い足がクンと伸びる。

「あああ~、効いてるなあー」重岡がぼりぼりと頭を掻く。

 

それでも諦めない丸山。

口いっぱいに相手のモノをくわえながら、ぐいぐいと力強く動かしている。

あれだけ責められたら、普通は口を放してしまうものだ。 よほど勝ちたいのだろう。

パンチパーマがそろってた両足を、軽く右に開く。

「体勢変換なんかして、疲れたんすかねぇ」

後ろに座ってた若い男が、重岡に問いかける。

「・・・いや・・・そろそろ効いてんだよ。」

重岡が、ぼそっとつぶやく。

 

パンチパーマが丸山の左足をきめ、太いマラをずぶっと喉に沈める。

「うーん」丸山がピクンと動く。

丸山も相手の股間に覆い被さり、深くくわえ込んで、ずぶり、ずぶりと音を立てる。

パンチパーマの動きが一瞬止まり、さらに速く頭を上下させてくる。

「ほらみろ、丸山さんがイカねえもんだから、やっこさんも焦りはじめたぜ。」

重岡の顔に、うっすらと笑みが浮かんでいる。

 

「んっは」

丸山が鼻息を荒くしながら、負けずに相手の両股付け根をつかんで頭を上下する。

パンチパーマが亀頭に強く吸い付き、ズルッ、ジュポッと派手な音を立てる。

丸山が腰を強く跳ねる。しかしその後さらにグチュグチュと相手の股間を責め立てる。

 

「見ろよ、テラさん」

重岡がある方向を指さす。

パンチパーマが一歩引いた右足のふくらはぎ。

ぴくっ、ぴくっ、と動いている。

「けっこう効いてるよ、あいつ・・・」

 

 

・・・そのときだ。

「おうっ」

かすかな小さい声に、俺が視線を戻す。

パンチパーマが、丸山のマラから口を放し、大きく横を向いていた。

 

 

「・・・ダウンッ!!」

レフェリーの太い声に歓声がとどろく中、パンチパーマが顔を真っ赤にして頭を上げている。

激しく動く丸山の体を抱き寄せながら、口を半ば開いて一点を見つめる。

ふとい腿が自分の股間に攻め込む丸山の頭を強くはさみ、開き、またはさむ。

 

丸山は相手の股間にがっぷりと取りつき、深くくわえ込んで激しく頭を振っている。

パンチパーマの太腿に挟まれてもびくともしない。その上から力強く頭を動かす。

くわえきれない7センチほどの部分は、充血してくっきりと筋が立っている。

ベテランを倒す大チャンスだ。タコのように吸い付く口が様々な形に変形する。

 

 

「・・・あっっ・・・ぐわ」

パンチパーマが右を向き、赤鬼のようにこわばった顔を衆目に晒す。

強烈にきまっている。先ほどまで見せていた余裕が、今は全く見られない。

丸山の責めを受けきるつもりが、途中で受けきれなくなったのだろう。

パンチパーマが頭をマットにすりつける。ここだけは何とかこらえきりたい。

・・・丸山相手に、こんな試合をするはずじゃなかったはずだ。

 

丸山がパンチパーマのケツをつかみ、ぐいぐいと頭を振る。

「うーん」パンチパーマが腰をよじって耐える。

丸山がケツをぎゅっとつかみ、強引にマラを押し込む。

「・・・かはっ・・・!」パンチパーマがぴくんと背を反らす。

 

 

とんとんと右肩を叩かれる。重岡だ。

「もうアイツもたないっすよ。俺たちも試合の準備しないと。」

はっと我に返り、着ていたTシャツを脱いでビキニ一枚になる。

重岡はすでに脱いでいる。あいかわらず脂肪と筋肉の重なったゴツイ体。

「おたがい、次やばいっすね」

顔を合わせて笑う。・・・両方ともビンビンで、下の布地を強く持ち上げている。

 

 

「ぐわああーっ・・・いぐいぐいぐいぐいぐうっ!!」

パンチパーマが丸山のケツをバンバンバンと叩く。

ゴングが強く打ち鳴らされ、試合終了を告げる。丸山の一本勝ちだ。

 

丸山が口を放すと、パンチパーマの巨根がビンと上にはじき出される。

そのままごろんと仰向けになって、パンチパーマが荒く息をついている。

大ぶりの亀頭を強くふくれさせ、サオがピクンピクンと痙攣している。

・・・何とか、放出はまぬかれたらしい。

 

「一本勝ち! ・・・勝者、丸山!」

レフェリーが丸山の手を高々と上げる。・・・丸山としては、嬉しい本日初勝利だ。

マラは相変わらず鋭角にそそり立っている。今回は、きつい責めをよく耐えきった。

もしかしたら丸山の責めが効いて、相手もうまく責められなかったのかも知れない。

でも勝ちは勝ちだ。プロ並みのテクを持つベテランの前に、耐え抜いて一勝をもぎ取ったのだ。

 

パンチパーマの方は、まだ立ち上がれない。

マットに四つんばいになった状態で、上向きに立ち上がった巨根からガマン汁がマットに糸を引いている。

・・・よほど、強烈に効いてしまったのだろう。

 

それでもレフェリーに促され、ゆっくりと体を起こす。

のそりとサイドロープに近づき、これを乗り越える。

乗り越える際に亀頭がロープに引っかかり、はじかれるようにサオがぶるんと揺れる。

その直後、パンチパーマの身体が少しバランスを崩し、ずしんとエプロンの端に膝をつく。

・・・おおおおおおっ、とギャラリ-の声が漏れる。

試合のダメージが、まだ抜け切れていないようだ。

 

 

「さっ、一発やりますか!」

重岡が俺の背中をどんと叩く。・・・そうだ、次は俺たちの試合だった。

「どんな結果であれ、お互い頑張りましょう。」

「うっす!」

リングに上がる直前、俺と重岡はがっちりと力強い握手をした。

016  火曜日6 <

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