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俺は今、試合に向けて準備をしている。

今日の相手は、荒井だ。

 

俺は、荒井に苦手意識がある。先月も、俺は荒井とのリングで強烈なポンプ固めをもろに食い、

ザーメンを噴いて負けている。・・・その荒井が、こともあろうに先週栗原に敗れた。

単なるラッキーか・・・それとも、知らない間に俺は栗原に大きく差をつけられているのか。

 

栗原に負けた今、ふたたびリングで戦うにはライバルを倒し、挑戦権を得なければならない。

栗原への挑戦者というのは不本意だ、でも敗れた手前、仕方のないことだ。

しかもその座を得るには、俺の隣で朱色のビキニをつけている荒井を倒さねばならない。

荒井はズルムケで忍耐強く、かつ炎のような激しい責め技を掛けてくる。

荒井からザーメンを搾り取るには、相当強い技で荒井を責め抜く必要がある。

 

俺の前で荒井は朱色のビキニ1枚に履き替え、その上からグレーのTシャツを羽織った。

荒井のむっちりした体にグレーのTシャツが軽く伸び、その下から朱色のビキニがのぞいている。

ただのデブではない。たしかに少し腹も出ているが、その体から繰り出す強烈なポンプ固めは

非常に強烈で、荒井のタフさを何にもまして物語っている。

そう、俺が何度となく荒井に体で覚え込まされたポンプ固めの味だ。

 

リングの中央では、二十数人の仲間にぐるりと囲まれた試合場で田中と渡辺が戦っている。

・・・あの試合環境は、端から見るよりずっとやりづらい。

技や実力を知られた者に囲まれ、実力を知られた対戦相手とザーメンを噴くまで戦うのだ。

 

あれが終わったら、俺と荒井の出番だ。

30分後には俺たちの試合も終わっているだろう。

試合というのは残酷だ。ほんの数十分で、二人をくっきりと勝者と敗者に分ける。

あのリングでザーメンを噴き上げるのは荒井か、それとも俺か。

 

 

「うっ・・・ん・・・」

田中対渡辺。渡辺の抱きつきポンプ固めがきまっている。

震える田中の太股が、しきりに渡辺の耳をこする。

172*78*31のスポーツマン田中は、若手の中では文句なしに強いグループに属する。

安定感のある責めと、責めに強いズルムケのマラ。

しかし今日は調子が悪いのか、格下の渡辺の口技にふがいなく腿をヒクつかせている。

 

163*84*34のガチムチ男渡辺。

たしかに、渡辺は乗ってくると強い選手だ。

この間は山田の技に屈してザーメンを噴きながら、今日は田中に乗り上げるようにして、

がんがん頭を振っている。・・・イケイケムードになると、マラまで強くなるらしい。

 

田中の強烈な右ポンプ固めを食いながら強引に田中の腰を固め、ぐいぐいと田中を責め上げる。

そのまま田中を食ってしまいそうな・・いや、本当に田中は耐えられないかもしれない。

 

田中が少し腰を持ち上げる。・・・渡辺がかぶせるように頭をひねる。

「あう」田中が湿った声を発し、口を離す。

おおーっと歓声が上がる。田中が若手対決に責め負けることは珍しい。

「・・・おおおお・・・」渡辺の強烈な亀頭舐め。

田中がしばし回復できないまま口を離して背中をつっぱる。

 

「・・・く・・・うんっ」

田中が神妙な顔で額をマットにつけ、伸ばした右足の先でばたばたと空をかく。

回復を待っているようだ。

格下の技に格上が引っかかることはあるが、ここまで長時間効き続けることは少ない。

最初は田中の渡辺の技にちょっと引っかかっただけかと思っていた。

田中もタフな選手、渡辺の技もそう長く続かないと思っていた。

 

しかし、すでにそれから5分がたとうとしている。

 

 

「くっ・・・おっ・・・」

試合場中央、田中の短いよがり声が渡辺の腰の下から聞こえてくる。

 

渡辺の抱きつきポンプ固め。

今や田中にほとんど乗り上げ、上から頭をぐいぐいと使う。

田中の筋張った赤黒い柱。渡辺の口から7センチほど覗き見える。

太くてしゃぶりにくい代物だが、渡辺はしっかり田中を効かせている。

 

渡辺の頭を強く挟む田中の太もものスジがピクピクと動く。渡辺の技を必死に堪えている。

屈辱の、レイプ地獄。田中の足が、ヒクヒクと動く。

 

田中としてはこの試合を消化し、ベテランのレスラーに挑戦するつもりだったろう。

試合前もぽんぽんとマットを跳ね、非常にリラックスした様子だった。

しかし今、衆目の中で渡辺にレイプされている田中にその余裕はない。

 

やや横向きにつぶされた田中の頬に、渡辺のふてぶてしいマラが押しつけられる。

苦しまぎれに田中が渡辺の腰を持ち上げ、それを口に含む。

田中がクイと首をひねる。渡辺の腰がピクンと上がる。

しかしその上からかぶせるように、渡辺ががんがんと頭を動かす。

「うーん」 たまらず田中が反り上がる。

 

 

 

横を見ると、荒井が腕を組んでじっと試合を見ている。ビキニが軽く膨れている。

渡辺のパワーファックに自分を重ね、俺を思うさま犯しているかもしれない。

それともベテラン田中のように自分が格下の俺に犯される未来を予測しているのか。

 

どちらにしても、俺たちがリングに上がるのももうすぐだ。勝負なんて10分もあれば決まる。

どっしりとした30代後半の体に、重量感のある朱色ビキニの膨らみ。

男の武器が横向きに大きく収まっている。亀頭の形までくっきりと浮き出ている。

この男が、今日の俺の対戦相手。・・・思わず俺がごくりとつばを呑みこむ。

 

 

 

「・・・おおう・・・いっ、いく・・・」

 

ギャラリーのどよめきに振り向くと、渡辺の腕の中で田中の尻がピクピクと動いている。

いっているらしい。・・・ついに、田中は渡辺のフィニッシュホールドに屈してしまったようだ。

田中の放出は止まらない。相当ガマンしていたようだ。

渡辺はほぼ無表情で、自分の技の餌食になった田中のザーメンを受け止める。

ピクピクと痙攣する田中の尻を分厚い手でがっちり握っている。・・・田中も無念であろう。

ややあって渡辺がザーメンをビニルコップに吐き出し、審判が大きく一本を宣する。

大金星。渡辺が田中をマットに沈めた。

田中にとってはただの負けではない。渡辺に攻め込まれて意外なもろさを露呈した。

渡辺の抱きつきポンプに絡め取られ、亀頭重点攻撃に何度も熱い息を吐いた。

 

・・・そして、放出一本負け。

ボクシングのノックアウト同様、敗北の動かぬ証拠を渡辺に搾り取られた。

強い若手の選手がたくさん見ている。田中もこれからは戦いにくくなるだろう。

レフェリーに手を挙げられる渡辺の後ろで、田中がのそりと立ち上がる。

勢いを失った田中の太マラから、半透明の糸が垂れている。激戦の名残だ。

それを手でぬぐうこともなく、黒い競パンをつけてふらふらと試合場を後にする。

 

 

「赤コーナー、荒井選手! ・・・青コーナー、寺田選手!」

呼び出しの声に、俺と荒井がさっと顔を上げた。

ともにTシャツを脱ぎ、試合場に大またで踏み出す。・・・いよいよ、本番だ。

(この試合できめてやるぜ、荒井・・・)

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