第4リング。俺と斎藤が、リングに上がっている。斎藤は赤コーナー、俺は青コーナー。
赤青のコーナー分けは、大抵は戦績順できめられる。順当に行けば、斎藤が有利と判断されたことになる。
最近の俺は、成績が安定していない。特に前回のKO負けは、今回のマッチメイクとコーナー判定に大きく影響したはずだ。
俺は改めて赤コーナーに立つ斎藤の体を観察する。 斎藤は俺より一回り若く、筋肉の張りもいい。
斎藤がビキニのポジションを直している。試合直前でまたさらに強く勃起し、アタマが出かけていたから直したのだろう。
あの若さと、うまく戦っていかなければならない。
リング自体は、まだ準備できていない。さきほどまで土下座のような状態でケツを上に向けてダウンしていた河野が、やっと動けるようになった。
対戦相手やセコンドに手伝われるのを拒否し、自分で噴き上げたザーメンを処理している。河野なりの、意地といったところか。
それぞれのリングを見渡す。第1リングと第2リングは、いま試合が進行している。
特に第2リングは、好井と土屋の試合だ。いまは好井がうつ伏せの土屋に覆いかぶさるようにして、土屋の勃起した竿に手をかけている。好井が体重の有利を生かして、土屋を攻め込んでいるようだ。
藤岡が敗れた第3リングの方は、すでに試合が始まろうとしている。次の二人の選手が大きく勃起した竿をさらして、にらみ合いに入るところだ。一方の選手の顔は、よく見えない。もう一方は・・・50代の石垣だ。
「すんません、お待たせしました」
ザーメンの処理が終わった河野が、自分の股間にペーパータオルを当てたまま俺たちにお辞儀をして、リングを降りる。
「第4リング、両者中央へ。」
白黒のシャツに赤い競パン姿のレフェリーの指示に会釈をして、俺と斎藤が中央に歩み寄る。
「今日の試合はお申し出通り、いかせ合いレスリング、30分一本勝負で行います。決着は昇天KOか昇天サブミッションホールドによるギブアップ、30分後に決着がつかなかったら、ポイント判定に移ります。危険な技があれば中断、絞め技などで落ちた場合も5分休憩後に再開とします。それでいいですか?」
レフェリーの言葉に、俺たちはまっすぐうなずく。一応ルールは聞くが、いつもやっていることだ。判定で決着がついたことは、今のところ聞いたことがない。
「それでは試合を始めます。お互い社会人ですから、無理なことはしないようにお願いしますね。」
レフェリーはそう念押しした後、声を張り上げる。
「赤コーナー、170センチ83キロ、18センチ! さいとうぅー、ゆうぅーーたぁぁ!!」
先に呼ばれた斎藤が、にこやかに一回りしながら、拳を大きく突き上げる。
「青コーナー、168センチ86キロ、17センチ! てらだぁ-、まさぁーのりぃぃ!!」
次は俺の番だ。俺も目の端に微笑をたたえながら拳を突き上げ、周りの選手達にアピールする。
リングの周りには、いつも道場でしのぎを削る選手達がそろっている。
これからリングに上がる選手もいれば、試合が終わってビキニ一枚の上に、Tシャツを羽織っている男達もいる。
俺たちはその場でビキニをおろす。いつも通り、二人とも強く勃起している。
俺たちは決まり事に従ってリング中央に集まり、ゴツンと額をつけてメンチを斬り合う。
いつもにこやかな斎藤も、このときばかりは眼光鋭く俺をにらみつけてくる。俺も負けずに斎藤の視線を受け止め、跳ね返してみせる。きっとこれが俺たちの、社会人の仮面を取った本来の姿なのだ。
勃起した竿の先がチャンバラし合う。斎藤が腰を動かして俺の竿を跳ねると、俺もやり返して斎藤の竿を押しのける。
「いいぞぉー!」合いの手が入り、拍手が起こる。見る方も、手慣れたものだ。
「ぶっつぶしますよ、先輩・・・たっぷり出してください・・・」
斎藤が自分の先で俺の亀頭を突っつきながら低い声を絞り出す。
「できるもんならやってみろ、おら・・・たっぷり出すのはお前だよ・・・」
俺も斎藤のを突っつき返す。しばらく、チャンバラが続く。
十数分もすれば、決着がついている。どちらかがザーメンを出して終わる。
斎藤を倒せる保証はないが、それは向こうも同じだ。
「はい、コーナーに下がって!」レフェリーに強引にわけられて、俺たちは自分のコーナーに背中をつける。
「ラウンド、ワン!・・・《カーン》ファイッ!」
俺たちはゴングと共にコーナーを飛びだした。
俺たちはしばらく互いの周りを回リながら、互いの様子をうかがう。
互いに、少し格闘技をかじっている。やることは、その延長だ。
斎藤はさすがに若く、鈍重な見た目に比べて動きが速い。まっさきに間合いを詰め、俺にタックルをしかけてくる。
俺がその動きを見切って腰を引こうとするが、それを制するように俺の片足を取って俺のバランスを崩し、俺を前に引き倒す。
たまらず俺はうつ伏せになると、斎藤が後ろからのしかかって、俺をつぶしにかかる。
後ろから斎藤の手が伸びてきて、俺の竿をがっちりとつかむ。
「《ごしごしごし》うぅーおっ」
先手を取られた。俺の竿が早くも膨張をし始める。
「先輩、動きにぶいっすね」「うるせぇ」
斎藤は俺をからかいながら、反対の手で俺の乳首を撫でる。
俺がぴくんと反応する。「いいぞ、斎藤!」拍手が巻き起こる。
俺は後ろに腕を回し、斎藤の首を捕らえて強引に回転する。
「あぁっ」
俺の竿と乳首を責めることに集中していた斎藤が、あっけなくゴロンと回される。
俺は斎藤の胸板を自分の胸で制し、横四方固めの要領で斎藤の上体を固めながら、斎藤の突き立った股間に手を伸ばす。
「《ごしごしごし》ぐぅぅおっ!」
形勢逆転。すでに硬度の高い斎藤の男根が、俺の手の中でさらに硬直する。
「くっそ、おぉっ・・・」
斎藤が腰をねじって逃げようとする。俺は斎藤にひっくり返されないようにがっちりと斎藤の胸板と腕をきめながら、斎藤の腰に合わせて手の角度を変える。
「うーんっ」斎藤が頭をぶんぶんと振る。20秒・・・30秒・・・柔道の試合なら一本だが、俺たちの目的はそこではない。
「どうした斎藤・・・いっちゃいそうかオラ」
「まだまだ・・・まだまだっすよ・・・・」
斎藤が、俺の下で暴れる。斎藤も寝技の心得があるし、俺も道着なしで大きな男をきめきるのは難しい。
俺は何とかして重心を変えて、斎藤を長く抑えようとするが、斎藤も長くおとなしくはしてくれない。
「ふんっ!」「うぉっ!」
斎藤が腰と上体の力で、俺を跳ね飛ばす。
転がされた俺に、斎藤が上から組み付く。斎藤の硬直した男根が、俺のケツの当たりにぶつかる。
「《ずんっ》ぐへっ」
斎藤が俺を押しつぶした後、両足に取りついてオレの股を広げ、そのままグルンと回って俺を体の上に乗せる。
「《ごしごしごし》ぐぅーおっ」
変形のまた裂き。腕と両足で俺の足を大きく開いてロックしたまま、自由な手で俺の竿をしごく。
「・・・ぐ・・・お・・・」
これは有効な技だ。柔道の押さえ技なら両手がフリーだから押さえを解くことは可能だが、これは押さえが目的ではないし、斎藤の手をつかんで股間から手を引っ剥がせば、ギブアップ負けになってしまう。
「《ごしごしごし》あうぅぅぅぅ!」
斎藤の手が速くなる。もともとしごき合いの選手、手の使い方は逸品だ。
(このままでは・・・いってしまう)
俺は体の下から手を通し、俺の背中に押しつけられた斎藤の竿に手を伸ばす。
「《ぐちゅり》うおぉっ」
斎藤のふとい竿をつかみ、俺もしごき技を開始する。斎藤の体がぴくんと反応する。
「・・・へ・・・・へへ・・・でも、俺の方が上手いっすよ・・・」
その通りだ。もともと俺の方が不利な体勢で技をかけている。
このまましごき合いを続ければ、イクのは俺の方だ。
・・・それなら、これはどうだ。
「《ぐるんっ》おぅ!」
俺は斎藤の亀頭を手で包み、グルングルンと回しはじめる。
「《ぐるんっ》がっ!《ぐるんっ》おぅ!」
くすぐり技だ。斎藤の竿はすでに硬直していて、亀頭回しをもろに受けてしまう。
イカせるのには向かないが、斎藤のホールドを解くには有効な技だ。
「《ぐるんっ》ぐはっ!《ぐるんっ》ああ!」
斎藤の足が震えはじめている。俺を抑えきるのは、もう限界か。
俺は右足をばたつかせて、斎藤の両足のロックを解く。
そのまま体を反転させて、体を起こしかけた斎藤の首をつかんで大きく横に倒す。
その首を、足でロックする。
「《ごしごしごし》ぐわああああっ!」
グラウンドの卍固め。開脚して大きくねじれた斎藤の股の間に手を伸ばし、突き立った竿をしごく。
「《ごしごしごし》・・・く・・・そ・・・・ああああああっ!」
俺の足に固められた斎藤の首が左右に揺れ、体がばたつく。
「斎藤選手、ギブアップ?」「ノーノーノー! ノーっす!!」
斎藤の感じ方を危ないと察知したレフェリーが、斎藤に声をかける。
俺自身は、意味がないと思っている。ギブアップしたければ選手は自発的にタップするし、レフェリーの声かけて感度が上がって、そのまま果ててしまう選手が最近増えているからだ。
しかし、これは今の俺には有利に働いている。
屈辱的にひん曲げられた斎藤が、俺に一方的にしごかれて、ギブアップを聞かれている。
「斎藤くん・・・どうだ、あきらめろよ・・・」
俺は斎藤を攻め立てながら、低い声で斎藤を刺激する。
「うっせぇ! くそ、先輩の技でイクほど、俺弱くないっすよ!」
そう言いながらも、斎藤の声が揺れている。斎藤が果てるのも、時間の問題か。
「斎藤! がんばれ! 首を抜け!」
ベテラン選手の一人が、リングサイドからマットをたたいて斎藤を励ます。
斎藤が狂ったように暴れる。斎藤の首をきめた足を手で揺さぶり、体をよじって必死に抵抗する。
(く・・・そ・・おとなしくしろ・・・このやろ・・・・)
技が解けかけているのを感じる。俺は懸命に斎藤を押さえつけながら、パンパンに張った亀頭をつかんでしつこく斎藤の竿をバイブする。
「《ごしごしごし》ああああぅっ!・・・ぐおおおおおぉぉ!」
斎藤が渾身の力で、俺の体を跳ね上げる。
たまらず、オレの技が解ける。
(くそっ、もういっちょ抑えないと)
斎藤が体を起こす前に、俺の体が斎藤にのしかかろうとする。